牛のいる小学校③ 〜レイリーの卒業式〜
<12月20日>
あっという間に3ヶ月が経ちいよいよ学びの森小学校を離れる日がやってきました。この日はみんなでレイリーの卒業式を企画、紅白幕を貼り、国旗を掲揚し、小屋の前に椅子を並べ、いかにも卒業式らしくなりました。
レイリーの耳にはみんなで作った卒業記念品がつけられました。
生徒たちによるレイリー最後のお散歩を楽しみました。
今日はレイリーの卒業式
— やまかわまさひろ 森林ノ牧場 (@masa_0720) December 20, 2019
最後の散歩を楽しんでます。#牛のいる小学校 pic.twitter.com/v9scjwciix
3ヶ月前には子供らしい顔立ちのレイリーでしたが、冬毛になりフサフサしてきて顔も少し黒っぽくなり、大人の顔になってきました。
生徒たちも3ヶ月で成長が見られます。
生徒たちには「自分たちで考えること」を何度も話をしました。
けれど、そんなことを言わなくてもレイリーのことが大好きな生徒たちはレイリーが元気に育ち、快適に過ごし、病気がないようにしっかり考えています。
「考えましょう」と伝えることよりも「レイリーへの愛情」が生徒たち自身の成長を促しているようです。
それは関わる大人や周りの人の本気度によるのかもしれません。
周りの大人が適当にやれば子供たちにもそれが伝わります。
先生たちの関わり方や、地域の方や親御さんの関わりが本気だったからこそ、子供たちもレイリーへの愛情を十分に注げたのではないでしょうか。

校長先生も一緒に自撮り
<卒業式>
紅白幕の中で子供たちの司会による卒業式が始まりました。
校長先生の素晴らしい式辞
子供達による別れの言葉
感動の合唱
生徒たちの涙にこちらも感動し心を動かされます。
生徒たちの教育のため、成長のためと思って始まった取り組みですが、
感じることが多かったのは周りの大人たちの方も同じです。
校庭で牛の散歩をした経験がある子は全国探してもなかなかいないでしょうね。
レイリーと過ごした時間やレイリーの飼育を通して得た経験が子供たちの未来にどのような影響があるのか、今の私たちには分かりません。
けれど経験から生まれた小さな感情を育てたものこそが大きな夢になるものと思っています。
「大好きなレイリーのためにしてあげた純粋な気持ち」
それこそが彼らの未来を作る種になっていくものと思っています。
レイリーは森林ノ牧場に戻り他の牛たちと一緒に過ごしています。
順調に行けば彼らが中学校に上がった頃にレイリーは仔牛を生む予定です。乳牛として活躍するのはそれから、みんなにレイリーの牛乳を飲んでもらうのが楽しみです。
中学生になり成長した生徒たちがまたレイリーから感じることがあるのでしょう。

耳には卒業記念品。そんなレイリーを見に来てあげてください!

校庭はもう見れませんが那須の山を見ながら大きく育っていきます!