<12月20日>
あっという間に3ヶ月が経ちいよいよ学びの森小学校を離れる日がやってきました。この日はみんなでレイリーの卒業式を企画、紅白幕を貼り、国旗を掲揚し、小屋の前に椅子を並べ、いかにも卒業式らしくなりました。
レイリーの耳にはみんなで作った卒業記念品がつけられました。
生徒たちによるレイリー最後のお散歩を楽しみました。
3ヶ月前には子供らしい顔立ちのレイリーでしたが、冬毛になりフサフサしてきて顔も少し黒っぽくなり、大人の顔になってきました。
生徒たちも3ヶ月で成長が見られます。
生徒たちには「自分たちで考えること」を何度も話をしました。
けれど、そんなことを言わなくてもレイリーのことが大好きな生徒たちはレイリーが元気に育ち、快適に過ごし、病気がないようにしっかり考えています。
「考えましょう」と伝えることよりも「レイリーへの愛情」が生徒たち自身の成長を促しているようです。
それは関わる大人や周りの人の本気度によるのかもしれません。
周りの大人が適当にやれば子供たちにもそれが伝わります。
先生たちの関わり方や、地域の方や親御さんの関わりが本気だったからこそ、子供たちもレイリーへの愛情を十分に注げたのではないでしょうか。
校長先生も一緒に自撮り
<卒業式>
紅白幕の中で子供たちの司会による卒業式が始まりました。
校長先生の素晴らしい式辞
子供達による別れの言葉
感動の合唱
生徒たちの涙にこちらも感動し心を動かされます。
生徒たちの教育のため、成長のためと思って始まった取り組みですが、
感じることが多かったのは周りの大人たちの方も同じです。
校庭で牛の散歩をした経験がある子は全国探してもなかなかいないでしょうね。
レイリーと過ごした時間やレイリーの飼育を通して得た経験が子供たちの未来にどのような影響があるのか、今の私たちには分かりません。
けれど経験から生まれた小さな感情を育てたものこそが大きな夢になるものと思っています。
「大好きなレイリーのためにしてあげた純粋な気持ち」
それこそが彼らの未来を作る種になっていくものと思っています。
レイリーは森林ノ牧場に戻り他の牛たちと一緒に過ごしています。
順調に行けば彼らが中学校に上がった頃にレイリーは仔牛を生む予定です。乳牛として活躍するのはそれから、みんなにレイリーの牛乳を飲んでもらうのが楽しみです。
中学生になり成長した生徒たちがまたレイリーから感じることがあるのでしょう。
耳には卒業記念品。そんなレイリーを見に来てあげてください!
校庭はもう見れませんが那須の山を見ながら大きく育っていきます!
<9月20日>
いよいよレイリーがやってきました。
軽トラックに乗ってレイリーが学校に入っていきます。
初めての環境で子供達に囲まれて興奮して走り出すかなと思っていましたが、
レイリーは子供たちに囲まれ落ち着いて小屋に入って行きました。
続きを読む >先日那須町立学びの森小学校で「牛の卒業式」がありました。
卒業したのは森林ノ牧場から転校(?)したジャージー牛の「レイリー」。
3か月間一生懸命レイリーと向き合った5年生たちによる素敵な卒業式でした。
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/gallery/258385?ph=4
なぜ小学校で牛がいるのか?
ことの発端は今年の3 月でした。
<3月20日>
牧場の近く那須町立学びの森小学校の校長室、フカフカのソファに座り、出されたお茶を飲みながらゆるーく話を。
「地域の産業を学ぶ」という5年生の総合学習の時間について相談を受けていて「じゃ、学校で牛飼ってみますか?」という流れになりました。
那須は酪農の産地です。
通学路や近所に牛が当たり前にいるし、5年生には酪農家の子供もいます。
知識としての酪農を勉強するよりも自分が牛を飼うことで、牛飼いの気持ちを体験し、牛の世話を経験しながら自分で考える事が何よりもの地域の産業を学ぶ事だと思ったのです。
保健所やら役場やらに問い合わせたところ法的な問題は特になさそう。
小学校で牛を飼うと言うことがここから始まりました!
<4月25日>
5年生の担任の田中先生、校長先生、お手伝いをしてくれるという地域のお米農家さんと酪農家さんと一緒に、学校のどこで牛を飼うか現場を見ながら相談しました。
学校裏の学校林がいいのでは?
昔使っていた鶏小屋を改装して使えばいいのでは?
しかし、せっかく牛が来るのだからと校舎と校庭の間の教室からも見えるところに牛小屋を作ろう!ということになりました。
場所は校舎の目の前、校庭のすぐ横。 ここに柵を立てて牛小屋を作ろう!となりました。
続きを読む >山の木の葉がすっかり、落ち切り、那須にも長い冬が訪れました。
皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか?
こんにちは!製造のきよながです!
私は、冬になると楽しみなことがあります。
ふわふわな牛さんをみることです。
牧場では、冬でも牛さんはお外にいます。そうなると、牛さんも自然に毛並みが変わります。
子牛は特にかわいくて、冬の寒さに負けないように、たくさん食べてお腹がまるまる。冷たい風が吹いても大丈夫なように、毛ももこもこです。
続きを読む >うちのスタッフのバッグとか財布がうちの牛たちの革になったら素敵だなぁ、
と最初は単純な想いから皮を使えないかを調べてみました。
屠畜場では屠畜後の解体作業は肉はお肉屋さん、皮は皮屋さん、内臓は内臓屋さんがそれぞれ担当していて、皮を使う場合は皮屋さんから買い戻せるということが分かりました。
戻ってくる皮は塩漬けになって戻ってきます。
しかしこのままでは使えず、鞣し加工をする必要があります。
鞣し加工をする業者は大量の皮を処理するところばかりなのですが、全国各地で獲られたジビエの皮を鞣している業者が見つかり、牛の皮でも一頭から処理してくれることが分かりました。
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